連絡

Sとは入学してまもないころ席が近くだったこともあり、話す機会がありました。その後何かと一緒になる場面もあり、バイトも共にした経験があります。Sはもともとゲーマーだったこともあり、プログラムに関心を抱いていました。僕はまったくプログラムには興味がありません。

そんなSは卒業後、ITベンチャー企業に就職。2・3回転職した話を聞きました。当時僕はすごい転職回数だなと思っていたのですが、IT業界ではごく普通のことみたいですね。従業員の勤続年数を見ても3年未満のところが非常に多いのも特徴だと思いました。

もともとSは仕事をやめてから昔の同僚に誘われてベトナムでIT事業の手伝いをしていました。僕はちょうどそのころ、ベトナムにも立ち寄りました。ベトナムはいつでも行けると思っていたので、最初は予定に入っていなかったのですがSとも久々に合流したかったので、立ち寄ったわけです。

Sはその際「俺はベトナムで起業するぞ」と言っていました。僕は「ほんまかいな」程度にしか正直思ってもみませんでした。

その後フェイスブックでお互いの消息はなんとなく知っていたのですが、僕が日本に戻ったという内容を見てSから連絡がきたわけです。

「おまえさ、レポート得意だったよな?webサイトの記事を書いてくれないか?」といったものでした。

レポートは確かに得意なほうでしたが、そもそもそうした記事を書いたことがないので「え、俺が?」といった心境でした。

世界各国を旅行したことや福岡に関することでいいから、とりあえず1記事書いてくれというものでした。

はじめのことでわからなかったのですが、書くことは嫌いではありませんしまた自分の好きなテーマならまあいいっかといった気持ちだったので書いてみることにしました。

この時点で報酬云々の話は出ていませんでした。そもそも記事を書くのはマスコミ関係で勤務したことがある人の仕事だと思っていたので、素人の僕には別世界の話だと思っていたわけです。

このときブルガリアの記事を書いたのですが、友人はかなり気に入ったようで「ベトナムで会社を立ち上げることになった。お前に手伝ってもらいたいから、近々ベトナムに来てくれないか?」と連絡がありました。

さらに「航空券はこっちで用意するよ。宿も」と。

航空券と宿代無料にひかれたこともあり、速攻でOKの返信をしました。それと同時にSはシステム系なのに俺なんか役立つのだろうか?と疑問もありました。